名古屋市港区の司法書士事務所『名南事務所』スタッフYです。
今読んでいるのが野口嘉則著『「これでいい」と心から思える生き方』です。
中でもいいな~とおもう所を紹介させて頂きますね
「こどもへの執着心を手放せた父親」 P208~213
Aさんは長男が中学三年に上がる直前に、次のようなことを話しました。
父:「お前には悔いのない人生を歩んでほしいと思っている。
俺は高校受験の時に楽勝で入れる安全パイの高校を選んだ。
チャレンジするのが怖かったし、勉強するのが面倒くさかったからだ。
入学してから『もっと上のランクの高校にチャレンジしておけばよかった』と後悔したんだ。
だから、お前には公開するような人生を歩んでほしくない。
人間はチャレンジしなかった時に後悔する。だからお前にはチャレンジしてほしいんだ。
お前はやればできるやつだ。
お父さんは応援する。とにかく後で悔いを残さないようチャレンジしてほしい。
人生はやり直しができないからな」
その後、Aさんは定期的に長男に進路を尋ねました。
夏休みに入る前のとき、いつもはぐらかしていた息子がこの時は怒りを爆発させたのです。
長男:「うるせ~な~。ほっといてくれよー」
父:なんだその言い方は! お父さんはお前を応援する気持ちでいってるんだぞ」
長男:「じゃ~言うけど、俺が受けようと思っているのはT高校だよ」
父:「なぜT高校なんだ? T高校はランクも低いし、お前なら勉強しなくても入れるところじゃないか」
長男:「ランク・ランクって何のランクなんだよ!」
父:「お父さんは、お前に後悔してほしくないから、チャレンジしろって言ってるんだぞ」
父:「お父さんは、お前が将来後悔するのが目に見えてるから言ってるんだ」
長男:「俺には「後悔する自由」もないのか!自分のやりたいようにやって後悔するなら本望だよ。俺の人生は俺のものだ。
「チャレンジしない自由」もあるし「悔いのある人生を送る自由」もあるはずだ。
それとも俺には、競馬の馬みたいに全力疾走するしか選択肢はないのか!」
その後、Aさんは自分をみつめなおしていくうちに
「息子の為だ」と正当化していたけれど、実は自分の望みを息子に実現してもらおうとしていたのでした。
このように、親が自分の子供の人生を所有しようとしてしまうケースは珍しくありません。
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長くなりました。お読み頂きありがとうございます。